会長挨拶

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令和6年度 基本方針

建設未来協議会 会長 櫻井 俊一

 

 初めに、本年1月1日の能登半島地震によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますと共に、多大な被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます。また、被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

 本県においても、昨年は台風2号による牛久沼の越水や13号による日立市の水害で大変大きな被害がでました。県内各地域の被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。また、昼夜問わず災害対応にあたった会員企業の皆様に心から敬意を表します。このような自然災害が激甚化・頻発化する中、現場の最前線で緊急対応にあたる地域に密着、精通した、我々地域建設業者の存在はますます必要不可欠であり、「地域の守り手」として安全・安心を支え続けることが我々の使命である事を再認識いたしました。

 一方、世界的な物価高の影響をうけた建設資材価格の高騰や、建設業の働き方改革関連法による時間外労働の罰則付き上限規制の適用開始など、今まさに建設業界は大きな転換期に直面しています。喫緊の課題である若年入職者の確保に向け、週休2日制や労働時間の短縮を実現するためには、労働環境の改善や福利厚生の見直し等を積極的に行いこの重要な課題を乗り越えなければなりません。

また、ある就職情報サービスが大学生・大学院生を対象として実施した調査では、「企業のSDGsに関する取り組みを仕事選びに意識しますか?」という問いに51.7%、「企業がSDGsに取り組んでいることを知ると志望度が上がりますか?」とういう問いに70.2%の人が肯定的な回答をしたそうです。さらに別の調査では、企業が取り組むべきと考えているものとして「働きがい」「ジェンダー平等」「健康と福祉」が挙げられています。我々も若手入職者の確保に向け、このような観点に着目し重視すべき価値観として押さえておく事が重要であるのではないでしょうか。建設業も「働きがい」のある仕事であることは、皆さんご承知の通りです。その点をあらゆる手法で表現し伝えることができるよう、広報活動を積極的に行っていきたいと思います。

また、加速するDX(デジタルトランスフォーメーション)への取組みの中、ICT施工やBIM/CIM、そしてAIの活用などによる生産性の向上ならびに業務の効率化など、魅力ある産業となるための諸課題についても引続き研究・情報収集を行ってまいります。

 さて、「建設業に従事する次代を担う経営者が魅力ある建設業の創造と地域の発展に寄与する」という目的のもと、建設業協会の青年部として1993年に設立された建設未来協議会も、本年で32年目も迎えました。これまで諸先輩方が築き上げてくださった事業を継承しながら、新たな視点と切り口で新たな事業を模索し続けることが当会の更なる発展に繋がることになるのではないでしょうか。今年度は会員121名で3委員会・6地区の事業計画を基に各事業を進めてまいります。

また新たな事業として、協会本部と連携し小中高校生を対象にした建設業出前授業の開催を予定しております。昨年度より、教材の作成に向け協会本部土木委員会ワーキンググループに当会会員も数名参加させていただき会議を重ねてきました。これまで開催してきた建設フェスタや建設業体験学習等の体験型イベントに並行し「いつまでも安心して暮らせるまちづくり~安心安全、快適な暮らしを支える建設業の役割~」というテーマのもと、座学を通して、早い段階で建設業の仕事の内容やインフラ整備の重要性を理解してもらうと共に、将来「建設業」が職業選択の一つに入るような活動になればと思っております。

 会員の皆様には、各事業に対し積極的な参加・協力の程よろしくお願いいたします。またこの会を通し、会員相互の親睦を深めると共に、会員企業が抱える諸問題等々について情報共有し、少しでも有意義な会となることを期待いたします。

 最後に、本年度も当会の運営に対しまして、協会本部・各発注機関の皆様・関係各位の皆様には更なるご指導・ご支援の程よろしくお願い申し上げます。